Mio さんは鳥取弁はできますが、こう見えて (?) 英語はちんぷんかんぷんです。毎年お正月に「今年こそは英語の勉強をするぞ!」と誓いを立てていますが、誓いを立て続けることがどうやら目標になってしまっていて、これっぽっちも勉強した試しはありません。
Mio さんの英語力は、いつまでたっても中学レベルを超えないその水面下をぬらりぬらり泳ぎ続けているありさまです。
そういうわけで、英語のページを作るときも、海外のお友達にメールを打つときも、トランスレーター君にべったりです。
トランスレーター / translator
翻訳者のこと。
Mio さんは適当に、翻訳ソフトや翻訳サイトのことをひっくるめて言っています。machine translation というのが本当かもです。
さて、「折り紙」は英語でも「origami」と言います。文字のとおり「紙を折ること」です。しかし不思議なことに、この簡単な説明はトランスレーター君にとってはちょいと難しい日本語だったりします。
最近のトランスレーター君は「お ! 優秀 !! 」なんてつぶやいてしまうものがほとんどなので、ちっともおもしろくない (?) のですが、ひとむかし前 (今は2011年9月11日) のトランスレーター君では、だいたいこんなふうに訳されました。
「break paper」
解説すると "break" は "折る" です。 "paper" は "紙" です。完璧な答えのように思われますが、でも、これはブッブー。残念ながらこの回答では不適切なのです。
答えは : fold paper
紙を折る。鉛筆を折る。小枝をポキッと折る。骨を折る。針金を折る。花を折る。袖を折る。日本語ではみーんな、「折る」と言いますが、英語ではそれぞれを使い分けます。
トランスレーター君も実に気の毒です。こんなに色んな「折る」があったりするので、迷って当然だわな! なんて、別にトランスレーター君の肩を持つ義理も何にもないんですが、とにかく、英語の「折る」は素晴らしくバラエティに富んでいます。
じゃぁ、どうやったらきちんとした英訳が出るんぞな? と疑問を持たれる方もあると思います。
はい。それが、このreport のテーマです。
トランスレーターに "fold" と訳してもらうには、ちょっとしたコツがあります。それは、
日本語をもう少し詳しく言ってみる
というワザを使います。具体的には
折りたたむ
と表現します。
たとえば、「紙を折ってください」という場合は「紙を折りたたんでください」という感じです。なんだか傘を連想してしまいますが、たぶん、これで 90 パーセントのトランスレーター君は「fold」と訳してくれます。
「日本語をもう少し詳しく言ってみる」というこのワザは「針金」の場合にも使えます。この場合は「針金を折り曲げる」と言います。
「花を折る」場合は「別の言葉に言い換える」というワザを使います。具体的には、「花を摘む」と言ってみたりします。
しかし、正直言いますと、その他の単語はより詳しく表現しようが、他の言葉に置き換えようが (例 :「小枝を折る」を「手折る」とか、「骨を折る」を「骨折」などと言ってみるとか)、たいして効果はないかもしれません。
なぜなら、鉛筆に使っている「break」は「小枝」や「骨」にも使うことができるからです。
するのも、 "break" で表現できます。 "break" の守備範囲は、日本語の「折る」と同じく、めっぽう広いようです。
report : 2011年9月11日
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