作品をデコレーションパーツで飾るときは、「ひとつのパーツにひとつのデコレーションパーツ」というケースと、「くすだま全体でいくつかのデコレーションパーツ」というケースがあります。後者の場合、デコレーションパーツの数で作品の印象が変わるので、試作の段階でかなり遊び倒します。

例えば、「ふすま」の場合ではこんな感じ。

ふすま

ふすま / Fusuma

  • © Mio Tsugawa
  • Created : May . 2010
  • Parts : 12
  • まとめ材 : なし
  • ジョイントタイプ : モジュラータイプ / フォールドロックジョイント

ふすまは 12 枚でくすだまになる作品です。基本になる多面体は斜方立方八面体。正方形の場所が 18 か所、三角形の場所が 8 か所あります。

ふすま ver.ロージーローズ テスト1

このふすまをロージーローズで飾ってみます。
とりあえず、ふすまのパーツひとつひとつに、ロージーローズを埋め込んでみました。ふすまのパーツの数は 12 なので、ロージーローズも 12 個使っています。

「ふすま = ロージーローズ = 12」です。

ふすまとロージーローズをつなぐまとめ材は、接着剤です。
ロージーローズは花の大きさが決まっていないというかなり適当な作品。ねじり具合を調節して、まだまだ花の数を増やせそうです。

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ふすま ver.デコレーションパーツ テスト2

次は、多面体の正方形の場所をロージーローズで埋めてみました。
正方形は全部で 18 か所あるので、ロージーローズも 18 個です。

三角形の場所はちょっといじってみて、塞いでいます。

ふすま ver.デコレーションパーツ テスト3

さらに花の数を増やしてみました。
すべてのすきまを埋めています。すきまは、多面体を構成する多角形の数だけあります。つまり四角形 18 と、三角形 8 個で、合計 26 。ロージーローズも 26 個です。
三角形を埋めるロージーローズの色はベージュです。

かなり花が密集している感じです。
ふすまの存在はどこへやら。

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ふすま ver.ロージーローズ / Fusuma with rosy rose

  • © Mio Tsugawa
  • Created : May . 2010
  • parts
    ふすま : 12
    ロージーローズ : 12
  • ジョイントタイプ : モジュラー & ペースト

花を大きく見せたかったのと、すっきりした色合いにしたかったので、採用したのは一番初めの 「ふすま = ロージーローズ = 12」です。

これはいたって好みの問題。
おりがみ教室では、すべての隙間を埋める「すきま = ロージーローズ = 26」が人気で、たいていの方がこのタイプを作っておられました。

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ふすま ver.デコレーションパーツ テスト4

ふすまを見つめていると、形がおしゃべりをしていました。ほぅほぅ。ふむふむ。と、聴いて試してみると、おおおおぉぉ !

ふすま ver.フレーベルのベルフラワー」という作品は、フレーベルのベルフラワーをデコレーションパーツとするためにふすまを作ったのではなく、ふすまを作ったところ、たまたまフレーベルのベルフラワーがフィットしたという偶然の産物です。

すっかり納得したので、試作は、ふすまにフレーベルのベルフラワー (の、へなちょこバーション) をひとつつなげたこの段階で終わり。さっさと本作を作りました。

ふすま ver.フレーベルのベルフラワー

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