origamio.com のくす玉の中には、Mio さんの チカラブソク によって、ちょくちょくナゾな作品が生まれます。そのひとつがフェイクユニットです。
フェイクユニットは、
「モジュラータイプ (まとめ材は不必要)」のようだけど、実は「他のタイプ (まとめ材が必要)」
というようなモデルを言います。
まとめ材を必要とする「他のタイプ」のくす玉が「モジュラータイプ」に化けてると解釈したら分かりやすいかもしれません。たいていの場合、接着剤または両面テープなどが用いられる「貼り合わせタイプ」の作品が「モジュラータイプ」に化けていることが多いようです。
などと、Mio さんはやんわりと「くす玉のせい」にしようとしていますが、これはあきらかに Mio さんの「チカラブソクのせい」で、ありんす。
合掌。
フェイクユニットのモジュラー率はゼロから 5 パーセント程度です。
モジュラー率が数パーセントというのは、組み立てが非常に困難で、ほぼ、Mio さんにしか完成させられないモデルを指します。
こういうモデルを「モジュラータイプ」とすると、折り手は戸惑ったり、混乱したり、パニックになったり、落ち込んだり、最悪の場合「自分には能力が無い」などと過激な錯覚を起こされるかもしれません。
それは mio さんの全く望むところではないので、ここは四の五のぬかさず、さらっと「他のタイプのくす玉」に分類しています。
マイスターズという作品は、「継ぎ手」と「差込口」がありますが、貼り合せタイプの作品です。
モジュラー率がゼロというのは、Mio さんにさえ、組み立てられないモデルをいいます。
設計者がなのに、本人が組み立てられない。一体どういうことなんだ !
と、まるで、難解な推理サスペンスでも始まってしまいそうですが、いえ。なんのことはありません。Mio さんが、創作に重要な「設計」をすっとばかし、「野生の直感」のみで作品をこねくっているので、こういう怪奇現象を招いているだけです。
加えて、そういう作品がひょっこり生まれるたびに、一瞬「うきーーーーーっ」と地団太を踏んだりしているわりにはさっぱり反省しないものだから、モジュラー率ゼロ作品は着々と増え続けています。
フェイクユニットは、パーツを折る限りではあたかも「モジュラー折り紙」のパーツであるかのようです。よくあるパターンは「継ぎ手」と「差込口」があるモデルです。試しにふたつ、みっつ組んでみると、うまく組み合わさったりすることもあります。
フェイクユニットの能力 (?) は、全体を組み立てるときにバツグンに発揮されます。2、3 のパーツで組み立て可能のように見せかけておいて、さらにいくつか組むと、あれ? と思わされるのです。
そして、「あれ ? あれ? 」の混乱の波に飲まれていくうちに、全体を組み合わせることについては「極端に困難」もしくは「不可能」だということを悟ります。
フェイクユニットでも、トゥルーユニット、とどのつまり本当の「モジュラータイプ」になる瞬間のあるモデルもあります。それは、ベースとなっている多面体の形が影響します。
たとえば、30 枚 (正十二面体) は無理だけど、2枚 (平面) や、 6 枚 (立方体) なら組める。というケースです。
多面体の数はおびただしくあります。ひとつのモデルについて、これは組める。これは組めないと、すべての多面体を試す…なんてことを、まさかあの面倒くさがりのがするわけがございません。ある多面体が組めるか組めないかの判断は
「少枚数で組めないもんは、きっとそれ以上の枚数でも組めんだろう」
という当てずっぽう的独断で、安直になされています。
そういうことなので、今までのフェイクユニットの中にも、ひょっとするとの知らない未確認トゥルーユニットがあったりするかもしれません。
レポート : 2011年5月22日
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