1.「薬玉」と言えば ?
おそらく、普通の一般的日本人なら、「薬玉」と聞けば、紐を引っ張ると ぱかっ割れて
「祝!日本一!!」
なんて垂れ幕が下がり、紙ふぶきがひらひら〜と舞う、あの薬玉を思い出す人が多いと思います。
もしかすると、このサイトへ遊びに来てくれている人たちの中には、「薬玉」と言えば、折り紙の「くす玉」を思い出す方もあるかも知れません。でも、おそらくそういう人は、マイノリティ (少数派) の枠に入ります。
あるいは、着物の柄の「薬玉」を思い出すなんて「ツウ」の方もいらっしゃるかもしれません。しかし、そちらの方は、間違いなくマイノリティです。
さて、この「薬玉」とは、一体何モノなのか ?
まずは手始めのリサーチ開始です。
2.辞典を調べてみる
知らないものを知るには、辞典で調べる。というのが便利です。
とりあえず、片っ端から引いてみます。
- 大辞泉 (小学館)
- 薬玉:
- 1. 種々の香料を詰めた錦 (にしき) の袋に薬草や造花をつけ、長い5色の糸を垂らした飾り物。不浄を払い、邪気を避けるものとして、端午の節句に柱などに飾った。中国の風習が輸入されたもの。くすりの玉。
続命縷 (しょくめいる)。長命縷。(季 夏)「―の人うち映えてゆききかな/虚子」
- 2. 造花などで1に似せて作った飾り物の玉。式典·祝い事などに用い、割ると中からハトや紙吹雪が出るものもある。
- 大辞林 (三省堂)
- 薬玉 :
- [1] 種々の香料を玉にして錦の袋に入れ、糸や造花で美しく飾ったもの。悪疫払いや長寿を願って、端午の節句などに柱 · 壁などにかけた。長命縷 (ちようめいる) もこの一種。[季]夏。
- [2] [1] をまねた飾り物の玉。七夕飾りや式典の飾りとし、割れると中から紙吹雪やテープ、ハトが飛び出すものもある。
飾り花。
· ―割り
- デイリーコンサイス国語辞典 第四版 (三省堂)
-
薬玉 :
- (1) 造花などで玉を作り、飾り糸を垂らしたもの。
·〜を割る※祝い事などに飾る
- (2) 香料入りの袋に飾りをつけたもの。※昔、端午の節句に魔除けとした。
- 広辞苑 第五版 (岩波書店)
- 薬玉:
- 5月5日の端午に、不浄を払い邪気を避ける具として簾 (すだれ) や柱に掛け、また身に帯びたもの。
麝香 (じゃこう) ·沈香 (じんこう) ·
丁子 (ちょうじ) など種々の香料を錦の袋に入れ、糸で飾り、
造花に菖蒲 (しょうぶ) や蓬 (よもぎ) などを添えて結びつけ、
五色の糸を長く垂れる。
中国から伝わり平安時代に盛んに贈答に用いた。
続命縷 (しょくめいる)
長命縷 (ちょうめいる)
- 例解新国語辞典 第三版 (三省堂)
- 薬玉:
-
祝典や運動会などで使う、紙ふぶきやテープなどをなかに入れて、割れたときにこれらが出るようにした玉。
- 現代新国語辞典 (学研)
- 薬玉:
-
香料を入れた袋を造花などで飾り、魔よけ · 長寿のまじないとして、柱などに掛けた。[参考] 現在では、開店祝い · 進水式などに、紙 · 布 · 造花などで作ったものが飾られる。
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3.まとめてみる
薬玉とは、
- 香料を袋に入れて造花を添えた「飾り物」らしい。
- 五色の糸を長く垂れる
目的は、
レポート : 2012年 11月 1日
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