ジョージア満喫10日目ぐらいに歯の詰め物が取れ、ブラックジャック以外に連想できない歯医者さんにかかった話 / I went to a Georgian dentist.

ジョージア満喫10日目くらいに歯の詰めもんが取れる / It happened on the 10th days I was enjoying Georgia.

それは、豆料理をはみはみしている時に起こった / The dinner that is nothing special I made.

Usually, I cook meals one or two times per day when I don’t eat out.
I boil some vegetables mainly; mushrooms, onions, tomatoes, eggplants, and cabbages, take some sweets like chocolates or cookies occasionally.

Potatoes, peas, or bread are as main-dish.

These are my meals but it seems to be enough to come off my filling.

ジョージアのワインってほんとうに美味しい。
もちろんピンきりだし、テイストもいろいろだけど、たとえ安くても美味しいってわかる。薬っぽくない。雑味が無い。飲みやすい。色んな料理に合う。

(信じられないかもしれないが) 私の作った料理にも合う。

私の作った料理↓

  • 湯で野菜(にんにく、たまねぎ、キャベツ、茄子、トマト、マッシュルームなど)を、ぐたぐたになるまで茹でたもの (ほぼ毎日の愛食メニュー)
  • メインディッシュ(炒めた豆)

この、メインディッシュの豆料理を食べているとき、ガリッと違和感。
「あ。なんか、やばい。」

そう思った私の感は見事的中。
奥歯の大きな詰め物を豆と一緒に噛んでいた。

この歯の詰め物が取れるって、まじでありえねぇぇぇ。

って思うのは、実はこの奥歯の詰め物。
日本出国の2週間くらい前、食事中にポロッと取れて近所の歯医者さんで治してもらったばっかりだった。

そのときは、めんどうくさいことが起こったな。と思いつつ、これが海外で起こらなくて良かったよー。などと思っていた。

それから、5ヶ月くらいしか経っていない。

まじ、ありえねぇー。

海外保険を利用する? 利用しない??

私の認識では「海外の医療費はバカ高い」。
問題は私が加入している海外保険が歯の治療費をカバーしているか、していないか、だが、実はこの保険は”痛みがある限り”歯科治療費はカバーされるのだ (Care Concept というドイツの保険)。

だったら、問題ないんんじゃね??

と言いたいところだが、問題はもうひとつ。

手続きがしちめんどうくせぇ。

そもそも保険の手続きなんざ、日本語でも専門用語の羅列で分かりにくい。それが、全部ドイツ語なのだ。意味がわかるわけがない。

死に直面したケガや病気にならない限り、利用しようなどとは、これっぽっちも思っていない保険なんだな。

この歯の詰め物事件、放っておいて構わないなら、放っておきたい。なんならこのまま「お宮さん」でいい。

が、できないのはよく分かっている。 エナメル質でコーティングされていない歯の「部分」は非常に弱い。食事だけでも侵食される。→ 虫歯が進行する。= 帰国まで持たない。

  1. 詰め物が取れた歯は、早期治療が必要。
  2. 保険は利用できない。(利用しない)

さぁ、どがすっだぇ?? (←鳥取弁 / さぁ、どうするんだ??)

こたえ:
高額治療費を覚悟する。

こんなところにもフッ素が…関係ないところからの追攻撃。

この私が自分でできることをせず(保険手続き放棄)、あっさり高額医療費を覚悟する方がありえねぇぇぇ。ような気がするけど、 自分でできることを検索しまくった後の結果だったりする。

自分でできることの限界
この取れてしまった大きな金属の詰め物。
合わせてみると、さすがレントゲンで撮影して型を取っているだけあって、歯の大きな穴とすっぽり形が合う。
すげぇな。と思う。フラップとポケットがしっくりくるモジュラー折り紙のようだ。

そして、歯の詰め物が取れた誰もが一度は思いつくかもしれないことを思いつく。

「接着剤でくっつけたらいいんじゃないか。」

そう。
単純に「歯」専用の接着剤が手に入れば、歯医者なんかに行かずとも、自力でなんとかなるんじゃね?? と思いついた。

で、接着剤が手に入るかどうかを調べてみた。
薬局なんぞで手に入れば一番いい。

結果 :
無理。

接着剤は売っていることには、売っているらしい。
しかし、歯の詰め物を接着剤でくっつける。っちゅうのは、結構、医療的に難しい技術なのらしい。
プラモデルを組み立てるみたいな要領とは次元が違うっぽい。
そしてさらに、とんでもない情報を手に入れてしまった。 とある接着剤は、延々とフッ素を放出し続ける。 これが、いいこととして、サイトの記事に紹介されていた。
な、なんですとっ!?!?

フッ素を延々と…。ありえん…。

真剣に取り組んでいた対戦相手とは別に、突然横から、全く関係ないオーディエンス(観客)に飛び蹴りを食らった感じ。

まじかよ。見なかったことにしよう。

なぜ「フッ素」で私が打撃を受けているのか。は、「フッ素 松果体」で”ググる(Googleで検索)”か”ガガる(DuckDuckGOで検索)”などしてくだされ。

大出費の腹をくくる

仕方ない。お金がかかっても歯医者へ行こう。
大丈夫。神さまがちゃんと取り計らってくださる。

そう自分に言い聞かせながら、保険を使わない海外での歯科治療にかなりドキドキ。
果たしてどのくらいの予算が必要なんだろうか。

取れた詰め物の現物はあるんだ。レントゲンを取ったり、型を取ったりなんぞは必要ない。
2〜3万円で済んだらラッキーってところだろうか。
いや。もうちょっとするかもなぁー…。

突然歯医者を訪問するよりも、最初に予算を聞いたほうがいいだろうな。と思ってネットを検索。
何件かのクリニックに歯の状況を知らせて予算の問い合わせ。

そして、賢者 (←ホストさん) の意見も聞いてみた。

すると賢者の答えは、

「I will show you tomorrow.(明日、見せてあげるよ。)」

ん?? 見せてあげる??
歯医者さんの地図かな??

ホストさんに紹介された歯医者さん

次の日の午後。
ホストさんが私の部屋を訪ねてくれた。

「Is your dentist near here? (歯医者さんはこ近く?)」 と尋ねると、ホストさんは、 「車で15分くらいだよ」

何?? 車???

通院が必要だったら、通えねぇじゃん。

と思ったが、何も言わなかった。というか、英語が出てこなかった。(←相変わらずのしょぼい英語力)

え? ここ歯医者ですか??

ホストさんが車を走らせること10〜15分。
着いた場所は、どう見たって住宅街。

歯医者の看板はどこにもない。あちこち見渡しても、クリニックらしいところはどこにも見当たらない。

車を降りて、ホストさんはこっちだよ。と前を颯爽と歩いていく。そして、足を止めたホストさんが開けた門はどうみたって、ふつうの民家。

?
ドクターと家で待ち合わせをしているんかな。

ホストさんは門の奥へずんずん入り、民家を横切り、隣接していた建物の二階へ上がって行く。

え?? なんだ??
ここ、誰んち??? 誰と待ち合わせ????

そして、建物の二階の扉の近くになると、疑問だらけの私の耳に響いてきた「ウィーン」という機械音。

えっ!?

目が点になった。
もちろん、この音は聞いたことがある。これは紛れもない、歯の治療音。 な、なにーーーっ!?!? ここ、歯医者っ!?!? 瞬間、私の脳裏に、黒いマントをまとった手塚治虫の漫画キャラ(←ブラックジャック/闇医者)が、しゅっと横切った。

女医さん現る

ドアを開けると、中はかろうじて「デンタルクリニック」と呼べるかもしれない部屋だった。
待合室の椅子のセットと治療室を区切るパーティション。(つまり、待合室と治療室は”壁”では区切られていない)
パーティションは日本の病室でも見るような、向こう側が見える青い薄い布。治療室には椅子がひとつ。患者さんもひとり。先程から治療音は途切れなく続いている。

ここ。歯医者かぁー。

好奇心で、私はずっとキョロキョロしまくり。
壁に歯科医の免許証らしき証明書がふたつ貼ってあるのを見つけた。

一応、闇医者じゃぁ、ねぇんだな。(←失礼な)

しばらくすると、一人の女性が入室。ホストさんと親しく話を始める。どうやら彼女がドクターなのらしい。
あれ?
じゃぁ、今治療しているドクターは何だ??
と思ったが、
ああ。ふたりドクターがいるから、免許証がふたつあるのか。と、納得した。

この治療室は、ドクターふたりで共有しているブース。っていうことなのかもしれない。

ホストさんの対応が神

ホストさんとの会話が終わった女医さんが、そのまま私に話しかけて来たので振り向いた。
英語かと思ったら、まさかのジョージア語。

え? 理解できないんですけど??

と、思ったら、すかさずホストさんが英語に通訳。

「She said what’s the matter?(彼女は「どうしましたか」って聞いてるよ)」

ありがとう!ホストさん!!
と思いながら、私は歯の状況をしどろもどろの英語でホストさんに説明。

取れた金属を見せると、彼女は首を横に振った。

「その金属は使わないって。もっといい治療をすると言っているよ。」

と通訳してくれたホストさん。

いや、いや、余計なことはせんでいい。
とりあえず、くっつけてくれたらそれでいいんだ。

と言いたかったが、英語が出てこないので
「I don’t have a insurance, I don’t have enough money.(保険は無いし、十分なお金も持ってないよ)」
とだけ、伝えた。

しかし、女医さんは大丈夫よ。みたいな仕草をし、それよりもいい治療をすると言い張った。

ま、いいや。
英語もジョージア語もようわからんし、とりあえず任せよう。

実際の治療

その後、かなり長い時間を待って、自分の治療を受ける番になった。

実はホストさん。
その長い待ち時間、ずっと私についてくれていただけでなく、私と一緒に治療室に入り、女医さんの言うことを逐一英語に通訳してくれたのだった。

なんちゅう、やさしいだえ。
ホストさん、ありがとーっ。

治療室には歯科治療の椅子と、簡単な医療器具があるだけだった。
口をゆすぐ場所は無く、つばを吐き出すところがあるだけ。

大丈夫かっ!?!?

と叫びたくなったと同時に、手塚治虫の漫画キャラがふたたび脳裏に浮かんだ。

ペーパータオルに除菌剤をスプレーし、あらゆるところを拭きまくった女医さんは、椅子に横たわるよう私に言う。
そして、横になった私にこれを持って。と、手渡したのは、さっき彼女が新しく先端を付け替えた唾液を吸引する器具(歯科用バキュームというらしい)。

これ、日本じゃ歯科助手さんがお医者さんをサポートしながら、扱うシロモノだよな?

まぁ、ここにはアシスタントさんなんて、どこにも居やしないけど。

左手に持った歯科用バキュームは、私の口の中で、じゅららら、じゅららら〜と、唾液を吸引し続けている。

よく考えると、このような器具、日本じゃまず触らせてもらえないよな。
ちょこっと動かすと、じゅらららら〜。と音がする。また、ちょこっと動かすと、じゅらららら〜。

面白いじゃぁねぇかっ!!

治療を受けている最中、私はこのバキュームを口の中のあちこちにちょこちょこ動かしながら、色んな場所の唾液を吸引しまくった。

日本も、患者さんが自分で唾液を吸引できたらいいのにな。

とさえ、思った。
詰め物がとれた部分の虫歯を削り、さていよいよ詰め物をするというときになったが、女医さんは無言のまま特別なアクションもなく、治療を続ける。

え? 今、詰め物してる??
あれ? レントゲンは??

私の疑問をよそに、あっという間に詰め物が終了。
鏡を見せてもらうと、金属だった詰め物は白い詰め物に代わり、歯の形に合致するように空洞を綺麗に覆っていた。

左官さんかいっ!?

心の中でツッコミを入れた。

そのあと、歯の高さ(かみ合わせ)がこまやかに調節された。
実はこれに一番時間がかかった。
まだやるかっ、というくらい、女医さんは色の着いた紙を私にギシギシと噛ませ、詰めた部分を削るということを延々と繰り返した。

日本の歯医者もここまでやらんぜよ。

そうして、ようやく歯の治療が終了した。

実際の治療費

たかが歯の詰め物だ。薬なんてもんが出るわけ無いと思っていたが(日本でも出ない)、請求書の紙さえも出なかった。

治療費を支払う場面になって、女医さんがひとこと。 「××××」と言い、ホストさんが通訳。

「Forty gel」

「は?」

耳を疑った。

「Forty? (40?)」
「Yes, four and zero (40)」

つまり、40 GEL。日本円にすると、約1,800円 (1GEL45円で計算) くらい。
保険なしでだ。
桁がひとつ違うんじゃないかと思った。

そうとう怪訝な顔をしていたんだろう。私の顔を見てホストさんは、
「もし、今君に持ち合わせが無いなら、僕が立て替えるよ。」
と言い、ポケットから財布を取り出そうとする。

うぉーっ、いや、いや、そうじゃないっ。

私は慌てて財布を取り出し、40GEL支払った。
もちろん、領収書なども無かった。

すごいと思ったもの

それにしても驚きだ。物価の安い国だと思っていたが、医療費まで安いとは。
ホストさんの情報では、ほんとうは普通のクリニックに行くと、倍の値段はすると言う。

かもしれない。しかし、倍の値段したって、それでも安いよ。

歯医者さんを後にするとき、ホストさんは私のリュックを取って渡してくれて、停車している車に着くとドアを開けてくれて、そして帰り道は、道沿いにある観光地を説明してくれながら私をアパートまで送りとどけてくれた。

この歯科治療ですごいと思ったもの、そりゃーもちろん安い治療費だけど、それに匹敵するくらい、ホストさんの対応や心遣いがすごいと思った。

ありがとう、ホストさん。
ぜんぶ、ホストさんのおかげです。

そして、もちろん神さまにもお礼。

神さま、神さま、ありがとうございました。

Tbilisi にあるデンタルクリニックに、保険なしの治療の予算を問い合わせをしたメールの回答が来ていたのでご紹介。

ALBIUS Dental Center

You need a new fillinng. The price is 75-90GEL, depending on the size of the defect.
Yes, we do have an English-speaking dentists.

日本語訳 : あなたはあたらしい詰め物が必要です。価格は 75-90GELで、それは歯の穴の大きさによります。英語を話す歯科医がいます。

だそうな。